初めて彼を見たときは、本当に、驚いた。
自分と同じ形の生き物を見たのははじめてだったから。
「俺は、マンカストラップだ」
そう言ったソイツはすでにこちらなど見ておらず、碧色の目は雨のカーテンをじっと見つめて、一体いつ止むのかと尋ねているようだった。
その目に、自分も映りたいと、そう思ったのが、そもそもの始まりだったかもしれない。
「ミストフェリーズに頼もう!」
静寂を切り裂いた俺の声は、自分でも惚れぼれするくらいに自信たっぷりだった。
「偉大なマジック猫に」
そこに集う全ての視線が俺に集中する。
マンカストラップさえ、息を吐いて俺を見上げる。
ようやくだ。
俺は口のはしを吊り上げ、笑う。
ここで初めて、ヤツの目に俺の姿が映された。
設定
年齢27歳くらい。
マンカストラップさんと同い年。
生まれたのはメインクーンのブリーダーの家ですが父親は長老というミラクル。
処分前に知り合いに引き取られ、一人暮らしをしているお祖母ちゃまのプレゼントとして今の家にやってきました。
お祖母ちゃまは超金持ち。
タガーちゃんをめっちゃ甘やかして育てました。
タガーが生まれて初めて見た猫はマンカストラップさん。
野良の仔猫だから痩せてて、いつでも気を張っている雰囲気は衝撃だったろうな、と。
それからずーっとマンカストラップさんリスペクト。
一方的に気に入っているのだけれど、マンカストラップさんから見れば、同い年で遠慮が要らない相手ではあるものの、ほかの猫たちと同じ、仲間のうちの一匹という感じです。